JOURNAL ジャーナル
萩の夏みかん果樹園訪問


先日、昨年からの「萩の夏みかんプロジェクト」でお世話になっている山口県萩市の果樹園を訪問してきました。
そこには、85本の夏みかんの木が広がり、この本数でおおよそ3トンの果実が実とのことです。
驚き🍊
この日はあいにくの雨で、肌寒い中果樹園のご夫婦と一緒に収穫をさせて頂きました。

二段切りという収穫の仕方で収穫していきます(枝で切って、その後果実のギリギリのところでカット。果実同士がぶつかって果皮を傷つけないようにですって。手間。。。)

肩から下げた収穫バッグは夏みかん3つ入るだけでズシッとしてくる。
10個いれたらもう肩が痛くなる。
今年の100%ジュースは、1200キロをオーダーしたのだけど、・・・1200キロの収穫を想像して、白目むきそうになりました。
加えて、フレッシュの状態で200キロ300キロ近くの依頼をしていて、この収穫作業ということを考えると、どれほどの手間だろうかと頭が下がる。

雨の中の収穫は、ほんと一時の「体験」にすぎず、そんな一瞬の体験でモノを言うのは恥ずかしくもあるのだけど、ただこの「体験」をして「現場」を自分の目で「見る」かどうかで、熱の入り方が変わる。

余談ですがこれが数年後に実り始めるかなという同じご夫婦が新たに植樹された温州ミカン園。
そして数メートル離れたところには別の方の果樹園。

この違いがお分かりでしょうか。
土台となる地面が裸状態の果樹園と、雑草に覆われた果樹園。
土の中の微生物の数は明らかに違う結果を出すだろうし、地面の吸水力や土壌としての豊かさも全く違うでしょうね。
どちらがいい、悪いの話を伝えたいのではなく、ただそれが正義として選択されてきた時代があって、今は違う方向に世界は向いている、
そしてその事実に、古くからの正義を信じてやまない人もいるし、転換期というのはあまりにも不安定だし、簡単には変えられないし、変わらない。
ただこの土地に限っていうと、私が今回お世話になった新規就農者のご夫婦のお人柄や自然栽培されているその果樹園の美しさ、あふれ出る生命力に、いいな、と純粋に感じて感化される人が後に続くのではないかな、という印象とある種の希望を感じました。
なぜなら完全無農薬の果実は市場ではまだ少なく、「可食部」と廃棄されがちな「皮」の部分が明確な果実において、無農薬の自然栽培であることで皮の加工の可能性が格段に広がり、パティシエや料理人はこの皮までを丸ごとどう無駄なく使い、食材としてその香りや食感、驚きをお客様へ伝え表現しようかということに、食のプロとしてのクリエイティビティが広がるのだから。
そして収穫後は萩の豊かな海産物をランチに。

この昆布出汁と夏みかんポン酢で食べた生わかめのしゃぶしゃぶがあまりにも美味しくて、
肌寒い雨で良かった、と思いました。

今年の萩の夏みかんプロジェクトは、下記の店舗で取り扱い予定です;
萩の夏みかんジュース取扱
Dining33
THE GATEHOUSE(カクテル)
THE TEST KITCHEN
THE THEATRE TABLE
星のキッチン
他
萩の夏みかん青果取扱
Dining33