WORKS 実績

低利用魚(あいご)のバリカツバーガー

2024.02.20
サムネイル画像
Producer
ayumi tao
Menu development
Tomoya Shinkai
Specieal Thanks
(有)丸徳水産/一般社団法人MIT

対馬の磯焼け(海藻郡の消失・海の砂漠化)の一因となっている低利用魚「バリ(アイゴ)」

市場では値がつかず、“低利用魚”や”未利用魚”に分類されるバリに新たな価値を吹き込み “美味しく食べる” ことで「藻場」の再生を願う企画

2021年に対馬に移住したMIT吉野さんからのご紹介で、この「厄介者」とされているバリを地元漁師から買い取り、食に活用しはじめた地元の水産加工企業「有限会社 丸徳水産」さんに出会いました

これが正に運命の出会い

コロナ真っ最中、色々な思考を巡らせて、それでもやっぱり現地へ行き、自分の目でみて、自分の耳で現場の話を聞かないことにはなにも浮かばないと

福岡に移住していた信頼のおけるシェフに声をかけ一緒に初の対馬へ

福岡からプロペラ機に乗り換えて到着した対馬

コロナ前は40万人の韓国からの観光客が訪れ、日本人観光客は圧倒的に少なかった島

国境の島

最初に降り立った時に、僅かにのこっていた藻場

この藻場は、翌年再訪した時には消失していました

陸上から見ると、藻場が消えた海は太陽の光を遮る海藻が何もないので

光を反射してとても綺麗な青色をした、さもリゾート地の白浜みたいに見えます

陸に暮らしていると、なかなか実感できない海の変化

海の恵みを原資に生活している島の人たちには、もうずっと前から脅威だった海の変化

いつから、どのエリアで、どんな魚がどの季節の温度で活動しつづけ、どんな海藻が消えていっているか

沢山の生きた情報を丁寧に記録されていて、データとして視覚と脳で、そして圧倒的で壮大な自然の変化とその脅威を肌で感じることができました

ここで出会った漁師兼水産加工会社である丸徳水産さんと、福岡の眞貝シェフと、対馬に移住したMITの吉野さんの協力によって、この「バリ」を加工しフィッシュカツにする長い開発が始まりました

島内各地で水揚げされるこの「バリ」を集め、島内物流に乗せ丸徳さんへ集め、丁寧な下処理がされて眞貝さんのレシピで下味がつけられる

この流れが構築され、商品として届くのに、おおよそ2年の歳月を費やして開発しました

TOPに置いたキービジュアルには、豊かな海藻とその藻場に生息する貝類などを散りばめ、海と共に生きる方々の藻場再生への願いを込めました

独特の臭みを最大限抑える下処理をしたバリは、衣付けされたフィッシュカツの状態で全国さまざまな業態の店舗で、それぞれのスタイルにてメニュー提供中です

本企画は、継続して商品を製造し、取扱店舗を募集しております。

ご興味がある方は「問合せ」フォームよりご連絡ください。